「AWS SAAに挑戦したいけど、何から手をつければいいか分からない」「勉強時間の目安も、教材選びも自信がない」——そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
この記事では、IT経験・AWS実務経験ともにほぼゼロの状態から、約1ヶ月・総勉強時間100時間でAWS SAA(SAA-C03)に合格した実体験をもとに、勉強時間の目安、実際に使った教材、具体的な勉強手順を解説します。読み終える頃には、今日から何をすればいいかが分かるはずです。
AWS SAAとは?
AWS Certified Solutions Architect – Associate(AWS SAA)は、AWSが提供する認定資格の一つで、AWSサービスを使って要件に合ったシステム構成(アーキテクチャ)を設計できるかを問う試験です。
出題範囲には、可用性・拡張性・コスト最適化・セキュリティなど、実際のシステム設計で求められる観点が幅広く含まれます。単純なサービス名の暗記ではなく、「この要件ならどのサービスを選ぶべきか」を判断する力が問われるのが特徴です。
最新の出題範囲・試験形式・受験料などは変更される可能性があるため、受験前に必ずAWS公式サイトで最新情報を確認してください。
こんな人におすすめ
- クラウドの基礎知識を体系的に身につけたいITエンジニア
- 実務でAWSを使う予定がある、または使い始めたばかりの人
- クラウド関連の資格を初めて取得する人
難易度については、IT未経験者にとっては決して簡単な試験ではありませんが、正しい手順で勉強すれば独学でも十分に合格を狙えるレベルだと感じています。
AWS SAAの勉強時間はどのくらい?
勉強時間の目安は、前提知識によって大きく変わります。あくまで一般的な目安であり、「この時間で必ず合格できる」というものではない点にご注意ください。
| 前提知識 | 勉強時間の目安 |
|---|---|
| IT・AWSともに未経験 | 100〜150時間程度 |
| IT経験あり・AWS未経験 | 60〜100時間程度 |
| AWS実務経験あり | 30〜60時間程度 |
筆者の場合は、実務経験なし・IT経験もほぼなし(新卒研修で2ヶ月ほどIT知識に触れた程度)の状態から、総勉強時間約100時間で合格しました。
ここで意識してほしいのは、勉強時間そのものより「問題を見てAWSサービスの選択理由を説明できる状態」になっているかどうかです。同じ100時間でも、暗記中心の勉強と、要件とサービスの結びつきを理解する勉強とでは、身につく力が大きく異なります。
実際にSAAに合格するまでにやった勉強
筆者の実体験を具体的に紹介します。
勉強開始時点の知識レベル
- AWS実務経験:なし
- IT経験:新卒研修で2ヶ月ほどIT知識を学んだ程度
勉強期間・勉強時間
- 勉強期間:約1ヶ月
- 平日:2時間程度
- 休日:4時間程度
- 総勉強時間:約100時間
使用教材
- Udemy「【SAA-C03版】AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト試験:短期突破講座」(演習問題300問)
- Udemy「【SAA-C03版】AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集」(6回分・390問)
勉強の順番
短期突破講座で全体像とサービスの基礎知識をインプットし、その後は模擬試験問題集で問題演習を繰り返す、というシンプルな流れで進めました。
試験結果・当日の振り返り
結果は731点で合格でした。分野別では「セキュアなアーキテクチャの設計」と「高性能アーキテクチャの設計」のスコアが他の分野より低く、この2分野の理解を試験前にもう少し深めておけばよかったと感じています。

AWS SAAのおすすめ教材
教材選びは合否に直結する重要な要素です。ここでは、実際に使用した教材に加えて、用途別に使える教材を紹介します。「全部を買う必要はありません」。自分の状況に合ったものを1〜2種類選べば十分です。
講座で基礎を固める:AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト試験 短期突破講座(Udemy)
短期間でSAAの出題範囲を一通り学べるUdemy講座です。演習問題(300問)も付属しているため、インプットとアウトプットを同じ教材内で行えます。
- どんな人におすすめか:AWS初心者、体系的に基礎を学びたい人
- 使うタイミング:勉強のいちばん最初
- メリット:動画講義でサービスの役割を視覚的に理解しやすい
- デメリット:講義内で各サービスの詳細仕様まで深追いしようとすると時間がかかりすぎる
- 効果的な使い方:講義は「サービスの全体像をつかむ」目的で一通り視聴し、細かい仕様は後の問題演習で必要になった箇所だけ調べる、という進め方がおすすめです。
問題演習用:AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(Udemy・6回分390問)
本番形式に近い模擬試験を6回分(390問)収録した問題集です。
- どんな人におすすめか:基礎学習が一通り終わり、実戦力を身につけたい人
- 使うタイミング:講座でのインプットが終わった後
- メリット:問題数が多く、繰り返し解くことで出題パターンに慣れられる
- デメリット:解説だけを読んで「正解を覚える」勉強になりがちなので注意が必要
- 効果的な使い方:1回解いたら、正解した問題も含めて「なぜその選択肢が正解で、他はなぜ不正解なのか」を確認しながら復習することが重要です。
知識の確認・体系的な理解用:徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書 第3版[SAA-C03]対応
模擬問題付きの教科書形式の書籍です。図解が多く、サービスの仕組みを文章と図の両方でじっくり理解したい人に向いています。
- どんな人におすすめか:動画よりも書籍で腰を据えて学びたい人、通勤中などにスキマ時間で読み進めたい人
- 使うタイミング:講座と並行して、または講座で理解が浅かった分野の補強用として
- メリット:あとから見返して調べ直しやすい
- デメリット:動画講義に比べて理解までの初速はやや遅くなりやすい
知識の確認・体系的な理解用:AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト − アソシエイト 改訂第3版
こちらも書籍タイプの教材で、試験範囲を体系的にカバーしています。教科書として通読するタイプの教材を探している人向けです。
- どんな人におすすめか:一冊を通して読み切ることで知識を整理したい人
- 使うタイミング:講座終了後の総復習、または苦手分野の理解を深めたいとき
結局どれを使えばいい?
| こんな人 | おすすめの組み合わせ |
|---|---|
| 初心者で最短ルートを狙いたい | 短期突破講座 → 模擬試験問題集 |
| 書籍でじっくり理解したい | 教科書系書籍 → 模擬試験問題集 |
| 苦手分野だけ補強したい | 該当分野の書籍を辞書的に使う |
AWS SAAの効率的な勉強方法
STEP1:SAAの試験範囲を把握する
最初に公式の試験ガイドや講座の目次に目を通し、出題範囲の全体像をつかみます。ここでいきなり細部を覚える必要はありません。「こういう分野があるのか」を把握できれば次に進めます。
STEP2:AWSの基礎知識を身につける
IAM、VPC、EC2、S3など、AWSの基本サービスがそれぞれ何をするものかを理解します。目安として、ここに勉強時間全体の1〜2割程度をかけるイメージです。
STEP3:講義・教材でサービスを理解する
各サービスの役割と、他サービスとの違いを学びます。この段階では、仕様の細部まで完璧に覚えようとせず、「どんな場面で使うか」を軸に理解することがポイントです。
STEP4:問題演習を始める
インプットが一通り終わったら、早めに問題演習に移ります。問題を解く中で分かっていない部分が見えてくるため、演習を通じて知識を補強していく流れが効率的です。
STEP5:間違えた問題を復習する
間違えた問題は、正解を覚えるだけでなく「なぜその要件にそのサービスが最適なのか」を説明できるレベルまで復習します。
STEP6:模擬問題で合格レベルを確認する
模擬試験を通しで解き、時間配分と合格ラインへの到達度を確認します。分野別の正答率が分かる場合は、弱点分野を特定する材料にもなります。
STEP7:試験直前の総復習
新しい教材には手を出さず、これまで解いた問題の復習と、苦手分野の最終確認に時間を使います。
SAAの問題演習で意識すること
SAAでは、選択肢の多くが「一見どれも正しそうに見える」ように作られています。そのため、以下を意識して演習することが重要です。
- 正解を暗記しない:同じ問題が本番で出るとは限りません
- 不正解の理由を理解する:なぜその選択肢では要件を満たせないのかを確認する
- 要件からサービスを選ぶ視点を持つ:「可用性を高めたい」「コストを下げたい」「非同期処理をしたい」といった要件に対して、どのサービスが適しているかを考える
- 似ているサービスを比較する:例えば以下のような違いを整理しておくと、選択肢を絞り込みやすくなります
| 比較対象 | ポイント |
|---|---|
| EC2 と Lambda | サーバー管理が必要か、常時稼働かイベント駆動か |
| S3 と EBS | オブジェクトストレージか、EC2にアタッチするブロックストレージか |
| RDS と DynamoDB | リレーショナルDBか、NoSQLでスケーラビリティ重視か |
| SQS と SNS | キューによる非同期処理か、複数宛先への通知配信か |
| ALB と NLB | HTTP/HTTPSなどアプリケーション層の制御か、高パフォーマンスなL4ロードバランシングか |
SAAの勉強でやりがちな失敗
筆者が実際に経験した中で、非効率だったと感じた勉強法を紹介します。
講座の内容を、各リソースの詳細仕様まで完璧に理解しようとしたこと
短期突破講座を視聴する際、細かい設定項目まで一つひとつ理解しようとした結果、時間がかかりすぎてしまいました。振り返ると、講座はある程度サッと流して全体像をつかみ、問題演習で不足している知識をそのつど埋めていく勉強法のほうが効率的だったと感じています。
試験直前にやるべきこと
- 模擬問題を時間を計って通しで解く
- これまで間違えた問題を再度解き直す
- 混同しやすいサービス同士を比較して整理する
- 分野別の正答率から苦手分野を最終確認する
- 直前に新しい教材に手を出さない
AWS SAAは独学でも合格できる?
独学に向いているのは、自分のペースで計画を立てて進められる人や、Udemyなどの教材で疑問点を自力で調べながら解決できる人です。一方で、まとまった学習時間を確保しにくい人や、体系立てて教わるほうが理解しやすい人は、スクールや研修プログラムを併用する選択肢もあります。
いずれの場合も、教材で得た知識を問題演習でアウトプットするというサイクルは共通して重要です。
まとめ|SAAは正しい順番で勉強すれば合格を狙える
AWS SAAは、正しい順番で勉強を進めれば、AWS未経験からでも合格を狙える試験です。
学習の基本的な流れは、教材で基礎を理解する → 問題演習 → 間違いを復習する → 模擬問題で仕上げる、というシンプルなサイクルです。このサイクルを意識しながら、自分に合った教材とペースで進めてみてください。
この記事の要点
- AWS SAAの勉強時間は前提知識によって異なるが、目安として未経験なら100〜150時間程度
- 教材は「講座で基礎を固める」「問題演習で実戦力をつける」の2種類を軸に、必要に応じて書籍で補強する
- 勉強は「試験範囲の把握→基礎知識→教材学習→問題演習→復習→模擬試験→直前総復習」の順で進めると効率的
- 問題演習では正解の暗記ではなく、要件とサービスを結びつけて理解することが重要
- 教材の細部を完璧に理解しようとせず、演習で不足知識を埋めていく方が効率的な場合もある